CHRISTIAN ACADEMY IN JAPAN
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恵みと真理にあって成長する:
藤原裕次郎


「神が宇宙を描くのに用いた言語、それが数学である。」

ガリレオ・ガリレイ(イタリアの天文学者、物理学者 1564 - 1642

コロサイ人への手紙 116
「なぜなら、万物は御子にあって造られたからです。天にあるもの、地にあるもの、
見えるもの、また見えないもの、王座も主権も支配も権威も、すべて御子よって造られたのです。
万物は、御子によって造られ、御子のために造られたのです。」


人が発明したもので数学が説明できないものはないし、人が成し遂げたこと(経済、ビジネス、エンジニアリングなど)で数学が解き明かせないものはない、それほど数学には醍醐味があります。数学は目には見えない物理の法則を解き明かし、自然の摂理を実証します。その意味で数学は、創造主に本来備わっているご性質を映し出していると言えます。数学は人の思考から独立して存在しているのです。

数学は真理を突き詰めます。しかし、知識を得るためだけに真理が存在していても無意味です。今年のテーマ「恵みと真理にあって成長する」とは、まさにこの点を指摘しています。 CAJでは、ただじっくり考える生徒を育てるだけでなく、助けを必要とする人がいるなら、すぐに手を差し伸べられる生徒を育てます。キリストの弟子として充電された生徒であるなら、数学を通してでも、彼らが日本と世界に影響を及ぼすことはできます。「病人をいやし、死人を生き返らせ、ツァラアトに冒された者をきよめ、悪霊を追い出しなさい。あなたがたは、ただで受けたのだから、ただで与えなさい。」(マタイの福音書108節)

生徒には、数学的な視点と数学的論理を使って、現実の世界を見るように指導しています。するとそこに、神の創造のわざが秘められていることを発見して驚く生徒がいます。そんな彼らを見るのは楽しいものです。初等部では、児童には数字に対する感覚を身につけ、身の周りの世界を数字で表現することを教えます。中等部、高等部へと進むにつれて、数学のレベルはだんだんと上がり、難しくなっていきます。生徒たちは、わからなくなって立ち止まることもしばしばです。そうしていく中で、代数、幾何学、応用数学、高等代数、関数、統計、微分・積分へと学ぶ分野を広げていくのです。

単なる知識の積み上げではなく、学んで会得したことは自分のものになるという喜びを生徒に味わって欲しいと、先生たちは強く感じています。面白いけれども難解な数学の問題に取り組んでいるうちに、それが予期せぬ形となって現れることがあります。ロボット工学が良い例です。この授業では、数学的思考にテクノロジーとエンジニアリングの世界が応用されて、結果として現実の世界に解決がもたらされる、そのことを生徒たちは体験していくのです。自分の手でリサーチし、情報を集め、互いに知識を持ちあって一つの結論に達する、という学習を繰り返します。失敗するリスクもあります。それでも、一人ひとりの生徒が持っている科学的思考力に火をつけ、育てていくことで、彼らに21世紀のチャレンジに挑んで欲しいと願っています。

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筆者紹介
藤原裕次郎はCAJの教員として13年間携わり、そのうち過去7年間を数学教師として務めています。数学科の主任教師として、生徒一人ひとりと積極的に関わることを大切にしている数学科の教師陣と一緒に責務を担っています。


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